葬祭ディレクターがおすすめしたい追加オプション|湯灌と祭壇生花は必要?
葬儀の追加オプション、本当に必要?
葬儀の打ち合わせでは、基本となるプランを決めたあとに、さまざまな追加オプションをご案内することがあります。
そこで迷われるのが、
「これは付けた方がいいですか?」
「あとから後悔しませんか?」
「できれば費用は抑えたいのですが……」
ということです。
最初にお伝えしておきたいのは、追加オプションは必ず付けなければならないものではないということです。
ご家族によって大切にしたいことは違いますし、葬儀にかけられる費用も違います。必要だと感じなければ、無理に追加する必要はありません。
そのうえで、これまで多くの葬儀に携わってきた葬祭ディレクターの立場から、「もし予算に余裕があるなら検討していただきたい」と感じるものがあります。
それが、湯灌と祭壇生花です。
今回は、この2つをおすすめする理由を、できるだけ営業的な話ではなく、実際のお別れという視点からお伝えします。
そもそも葬儀の追加オプションとは?
葬儀社によってプランに含まれる内容は異なります。
基本プランとは別に、
- 湯灌
- 祭壇に追加する生花
- 供花
- お棺の変更
- 料理
- 返礼品
- 骨壺
などを追加できる場合があります。
ここで大切なのは、金額が高い葬儀ほど良い葬儀になるわけではないということです。
家族葬でも、一日葬でも、直葬でも、ご家族が「この形で送れてよかった」と思えることの方が大切です。
そのため、オプションを選ぶ際には「豪華になるか」ではなく、その費用によって故人様とのお別れがどう変わるのかを考えてみることをおすすめします。
おすすめしたいオプション① 湯灌
湯灌とは?
湯灌とは、故人様のお身体を洗い清め、身支度を整えてお棺へお納めする儀式です。
専門のスタッフが故人様のお身体を丁寧に整え、ご希望に応じて着替えやお化粧などを行います。
病院などで亡くなられた場合にはエンゼルケアが行われることがありますが、湯灌はそれとは別に、葬儀の中で故人様のお身体を整えながら、ご家族がお別れに向き合う時間として行われます。
なぜ湯灌をおすすめするのか
一番の理由は、故人様のお姿を整えた状態でお別れできることです。
亡くなられてから葬儀まで数日空くこともあります。
また、病気や治療の影響などによって、
「元気だった頃とは少し印象が違う」
と感じられることもあります。
湯灌を行い、髪を整えたり、お顔を整えたり、きれいなお召し物に着替えたりすると、ご家族から、
「いつものお父さんらしくなった」
「きれいにしてもらえてよかった」
といった言葉をいただくことがあります。
またそれとは反対に故人を見たご家族やご親族から湯灌をしていない場合には、口があいたままであったり、頭髪や服装などが整えられていない時は
「最後なのになんでなの?」
といった言葉をいただくこともございます。
そのような場合は「やっぱり湯灌しておけばよかったな」とおっしゃる方も少なからずおられます。
私たちが湯灌をおすすめしたいのは、単に故人様のお身体をきれいにするためだけではありません。
ご家族が故人様のお顔を見ながら、ゆっくりお別れする時間を持てること。
そこに湯灌の大きな意味があると感じています。
湯灌をしなくても葬儀はできます
もちろん、湯灌をしなければきちんとした葬儀ができないということではありません。
故人様のお身体の状態や、ご家族の希望、ご予算によっては必要ない場合もあります。
そのため、
「絶対にした方がいいですよ」
とおすすめするものではありません。
ただ、
「最後にきれいな姿で送ってあげたい」
「家族でゆっくり身支度を見守りたい」
というお気持ちがある場合には、検討していただく価値のある選択肢だと思います。
おすすめしたいオプション② 祭壇生花
祭壇生花とは?
祭壇生花は、祭壇や故人様の周囲に飾る生花を追加するものです。
葬儀プランに一定量の花が含まれている場合もありますが、追加することで祭壇全体の花の量を増やしたり、故人様がお好きだった花や色合いを取り入れたりできる場合があります。
祭壇を豪華にするためだけではありません
「花を増やす」と聞くと、
「祭壇を豪華に見せるためでは?」
と思われるかもしれません。
もちろん見た目の印象も変わります。
しかし、葬祭ディレクターとして祭壇生花をおすすめしたい理由は、それだけではありません。
葬儀の最後には、祭壇に飾られていた花を摘み、故人様のお棺へ手向けることがあります。
ご家族や親しい方が、
「ありがとう」
「またね」
と声をかけながら、一輪ずつ故人様のそばへ花を入れていく。
その時間は、葬儀の中でも特に故人様との距離が近くなる時間です。
花が十分にあることで、ご家族一人ひとりがゆっくり花を手向けることができます。
祭壇を飾るためだけではなく、最後のお別れに使える花が増える。
そこが、私たちが祭壇生花をおすすめしたい理由の一つです。
故人様らしい祭壇にできることも
花の種類や色を選べる場合は、故人様らしさを表現することもできます。
例えば、
「母は明るい色が好きだった」
「父は白い花が好きだった」
「この花を見ると祖母を思い出す」
といった思いがあれば、葬儀社へ相談してみてもよいでしょう。
すべての希望が必ず叶うとは限りませんが、季節や仕入れ状況に応じて対応できる場合があります。
家族葬のような近しい方を中心とした葬儀だからこそ、故人様らしさを少し取り入れることで、温かみのあるお別れになることもあります。
湯灌と祭壇生花、どちらを優先する?
ご予算の関係で、
「両方は難しいので、どちらか一つなら?」
と迷われることもあると思います。
これは、何を大切にしたいかによって変わります。
故人様のお姿を整え、ゆっくり身支度をして送りたいのであれば湯灌。
最後にたくさんの花を手向けたい、祭壇を故人様らしく整えたいのであれば祭壇生花。
という考え方が一つの目安になります。
金額だけを見て決めるのではなく、
「このオプションを追加すると、最後のお別れがどう変わるのか」
を葬儀社に聞いてみると判断しやすくなります。
一日葬や直葬でも追加できる?
一日葬でも、湯灌や生花を取り入れられる場合があります。
通夜を行わないからこそ、限られたお別れの時間を大切にしたいと考えるご家族もいらっしゃいます。
直葬の場合も、葬儀社やプランによっては湯灌を行ったり、火葬前のお別れ用に花を用意したりできる場合があります。
「直葬だから何もできない」と決めつけず、
「最後にこれだけはしてあげたい」
という希望があれば、一度相談してみることをおすすめします。
オプションを選ぶときは金額を必ず確認しましょう
追加オプションを検討する際は、内容だけでなく費用も確認してください。
「おすすめされたから付けたけれど、最終的な葬儀費用が思っていたより高くなった」
となってしまっては、ご家族にとって負担になります。
見積もりの段階で、
- 追加するといくらになるのか
- プランに何が含まれているのか
- 追加しなくても問題ないものなのか
- どのようなお別れができるようになるのか
を確認したうえで判断しましょう。
「今回は付けません」と断っても構いません。
納得したうえで選ぶことが何より大切です。
葬祭ディレクターとして大切にしていること
長く葬儀のお手伝いをしていると、「付けておけばよかった」と後から思われるものと、そうでないものがあると感じます。
だからといって、すべてのご家族に同じオプションをおすすめすることはありません。
葬儀に対する考え方も、ご予算も、故人様との関係もそれぞれ違うからです。
私たちがお伝えしたいのは、
「高いものを選んでください」ではなく、「何にお金をかけるのかをご家族で考えてほしい」
ということです。
その中で、故人様のお姿を整える湯灌と、最後のお別れの時間にもつながる祭壇生花は、予算に余裕がある場合には一度検討していただきたいオプションだと考えています。
まとめ|追加オプションは「何をしてあげたいか」で考える
葬儀の追加オプションは、たくさん付ければ良いというものではありません。
家族葬、一日葬、直葬など葬儀の形式にかかわらず、ご家族が必要だと思うものを選べば十分です。
そのうえで葬祭ディレクターとしておすすめしたいのが、
- 湯灌……故人様のお姿を整え、ご家族がゆっくりお別れする時間につながる
- 祭壇生花……祭壇を彩るだけでなく、最後に故人様へたくさんの花を手向けることができる
この2つです。
もちろん、どちらも必須ではありません。
限られた予算の中で、
「自分たちは、故人に最後に何をしてあげたいだろう」
と考えて選んでいただければと思います。
金額や内容について分からないことがあれば、遠慮せず葬儀社へ確認してください。
納得して選んだものなら、それがそのご家族にとって必要なオプションなのだと思います。
すみれホールでは、加古川市・高砂市・稲美町・播磨町を中心に、家族葬などのお手伝いをしています。
葬儀の打ち合わせでは、
「これは本当に必要ですか?」
「予算の中なら何を優先したらいいですか?」
と遠慮なく聞いていただいて構いません。
必要のないものまで追加するのではなく、ご家族が何を大切にして故人様を送りたいのかを伺いながら、一緒に考えていくことが大切だと思っています。
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